第36章 ドラマみたいに…(月島エンディング)
そして、現在。
シンデレラ期間を終えても、芸能界に残る事を選択した私は…。
「私、1年で綺麗になりますから!絶対に、フった事を後悔させます!」
「はい、カーット!」
自分のシンデレラ史をドラマ化する撮影をしていた。
あの照島社長が私の志望理由を未だに面白がってて、2時間くらいの枠で仕事として取ってきてしまったのだ。
殆どが、ノンフィクション。
だけど、ラストのシーンはドラマらしく締める為にフィクションだ。
ちゃんと、一部はフィクションですってテロップを入れるらしいから問題はない。
現実は甘くなく、本当は私の恋に続きがなくて、こうするしか無かった。
たまに、月島さんを思い出しては落ち込むけど、それで周りに迷惑を掛けたら次の仕事が無くなる。
なんとか、自分を奮い立たせて撮影を終えた時…。
「あ、そうだ。今更だけどな、月島ちゃんに連絡しとけよ?このドラマのモデルになってんだから。」
爆弾みたいな発言が降ってきた。
「そういうの、社長から連絡して下さい。許可取ったりするの、事務所でしょう?」
月島さんに連絡を取る勇気は無くて首を振り、役目を押し付ける。
それでも、連絡先を知らないだの言い訳されたけど、これだけは譲れない。
いつまでも拒否を続けると、最終的には諦めて事務所から連絡して貰う事になった。