第6章 宣言
照島社長は、楽しい事が好きだ。
私をブスだとフった男に、見返してやる宣言をはっきりする。
そんな修羅場的なオイシイ場面、逃す筈はない。
多分だけど、人の容姿をはっきり非難出来るだけの男が、どれ程なのかも興味は持っていると思う。
簡潔にメールを作成して、送信。
すぐにきた返信。
内容は、すぐに行く。
「月島さん、人を呼んだので、少し待って貰えますか?」
「誰を呼んだの?」
「照島社長です。」
「…は?」
急展開についてこれなくなったんだろうか。
月島さんが固まってしまった。
「社長から説明して頂いたら、月島さんも納得するでしょう?来るまで、良かったら座っていて下さい。」
クッションを出して勧めると、意外にも素直に座ってくれた。
テーブルを挟んだ対面に自分も座ったけど、勿論会話なんてない。
待ち焦がれていたインターフォンの音が聞こえると、すぐに出迎えにいった。
「うぇーい!あいっかわらず、地味な女だなー。」
扉を開けた途端に、挨拶にはならない言葉を発してズカズカと部屋に上がり込む照島社長。
まぁ、呼んだのは私だし、寧ろ礼儀正しく挨拶なんかされたら驚くから、黙っておいた。