第32章 解けない魔法(リエーフエンディング)
トークは、そのままリエーフ中心に進んでいる。
ファンが悲しむんじゃないか、ってコメントには…。
『俺の幸せがファンの幸せの筈なんで!』
と、返すし。
相手、まぁつまり私が嫌がらせされたら?なんて質問にも…。
『そんなヤツ、ファンじゃねーです。りこをイジメたって、俺がりこをキライになるワケないっすから。』
と、答えてる。
一般人の客席側から悲鳴らしきものが聞こえていたけど。
トークの途中で、1人の女性から‘リエくん頑張って!’なんて声が上がってからは、一気に応援ムードになった。
周りを巻き込む、リエーフの素直でバカ正直なところは、彼の魅力だと思う。
そんな人に、真っ直ぐに想われたら、好きになっちゃう女もいるんじゃないかな。
私も、そんな女の内の1人だ。
リエーフの魅力に気付いた瞬間に、自分でも信じられないくらい簡単に、落ちてしまった。
「社長、この局まで、番組時間内に着けますか?」
「まぁ、行けんじゃね?やってみるか!」
「縁下さん、車出して貰って良いですか?」
「カボチャの馬車じゃなくて良ければ出すよ。」
生まれたばかりの感情を、私も真っ直ぐに伝えたい。
分かってくれたのか、2人は協力してくれて。
縁下さん運転の車でテレビ局に向かった。