第20章 会合
そんな人と一緒に居ても、話が弾む筈もなく。
社長が戻ってくるまで、無言の時間が続いた。
「大熊りこ、もうちょい積極的にアピれよ!お前、コイツ見返す為にワンデレラやってんだべ?
変わったの、見た目だけじゃねーだろ。何で自信持って、キレーになっただろアピールしねーんだよ。」
私達の発する空気に気付いたんだろう社長は、あろうことか説教を始める。
これまで、異性関係のスキャンダル未遂を何回もやっているタレントに言う事ではない。
溜め息を吐いただけで、言い返す気にすらならなかった。
「りこちゃん、溜め息吐いたら幸せが逃げちゃうヨ。」
そして、そんな中で再登場した天童さん。
その後は、この人に絡まれ続け。
何故か、ずっと傍に居た月島さんは延々と不機嫌で。
いつ、嫌味を言って問題を起こさないか気が気じゃない時間を過ごし。
パーティーが終了する頃には疲れ果ててしまっていた。
送ると五月蝿い、天童さんから逃げる気力すら無く、お持ち帰りをされかけて。
様々な人に怒られた記憶すら、翌日には残っていなかったのでした。