第8章 あなたの笑みを誰も知らない
中にはふたりいた
「斗真~手を出すなよ。仁の連れらしい」
「仁の!?」
このうるさそうな男とパソコンを操作している眼鏡
“仁の連れ“という言葉を聞いた瞬間パソコンを操っていた指も止まった…。
「それは興味深いですね…」
眼鏡がこっちを向いた
目が合う…。この眼鏡も冷たい瞳をしている…
探るようなそんな瞳だった
それにしても…さっきの男といい、この部屋の男たちといい、ここにはイケメンしかいないわけ?
これじゃあ女たちは放っておかないわ~
さっきの人気ぶりも頷ける…
「俺は優です。名前教えてもらってもいいですか?」
『…あいりです』
「あいりさんですね?あいりと呼んでもいいですか?」
『…はい。』
「俺は斗真だよ。よろしくねあいりちゃん!ちなみに俺今夜空いてるよ。あいりちゃん…一緒に熱い夜を過ごさない?」
『…結構です…。』
「斗真振られてる…ププッ…!」
斗真は色気がありすぎてヤバい!要注意人物!
ガチャッ…
「……」
「こんにちわ~」
仁さんと露出度の高い派手な女の人が一緒に入って来た…彼女…?
「わたし~“X“の皆さんと会えるなんて光栄ですぅ~ああ~でも~やっぱり仁さんが一番~
あらまぁ、さっきのお子さまいたの?ここは大人の来るところだからあなたは場違いよ。早く帰りなさいね~」
最後に私に向かってそう言うと仁さんと奥の部屋に入っていった
なんだろう今の…それよりも
『香水くさい…』