第8章 あなたの笑みを誰も知らない
きらびやかなお店…初めて入った
受付けで従業員らしき人は頭を下げるだけで何も聞いてこなかった
てっきりこの格好だし追い出されるかもという不安もあった
フロアに入ると驚いた
露出度の高い洋服を纏ったお姉さん方がたくさんいた
私の着ている襟元までしっかりあるワンピース
全く違う異世界のような空間でかなり私は浮いているに違いない
「仁~今日は私にして~」
「ダメよ。私が先~!」
「私を抱いてよ~!」
『……』
何だこれは…。
私なんか眼中にないかのように隣の男…仁さん?を囲み熱い視線を送りまくるお姉さん方…
そして
「隣のあなたなに?」
「離れなさいよガキ!」
「そうよ、あなたがそこにいると目障りだわ!」
ドンッ!
突き飛ばされた
その隙に彼の腕に絡み付き谷間をアピールするお姉さん方…恐怖…
「あれ?新顔ちゃん?濡れてるね。はい、これ使って…」
『ありがとうございます、えっと…』
「えっ?まさか俺のこと知らないとか?」
タオルを差し出してくれる男性…
人を小馬鹿にしたような態度‥なんか嫌な感じ
『すみません…』
「俺海斗。新顔ちゃんどうしてここに来たの?君の目的はなにかな?」
なぜかすごく冷たい目を向けられた