第7章 まずい状況です
優side
「仁、開けて下さい」
外から仁の部屋のドアを叩く
セキュリティの問題でこの部屋はドアを閉めると外からは仁しか開けられない
あいりとこの部屋に籠って5日が過ぎた
“部屋に籠る”とだけ言い残し電話を切られ
流石にもう黙っていられない
食べ物は届けられていたらしいがあの人間離れした体力を持つ仁に付き合っているあいりが心配で仕方がない
ガチャ
扉が開くと仁が不機嫌な顔を覗かせた
「一応聞きますけどあいりは生きてます?」
「うぜぇ」
「ご飯は食べました?」
「適当」
「で?彼女はどこに?」
仁の目線を辿るとベットに横になっている彼女がいた
「見んな。減る。」
「…ゴムは使ったんですよね?」
「…。孕んだら俺が責任取るからな?」
「仁!」
「俺は本気だ。あいつは俺のものだ」
ニヤッと笑う仁
この王さまから彼女は逃られないだろうと悟り静かに彼女に同情した