第6章 適当に歩いていればどこかに着きます
後ろから抱き締められる
『仁、言わなくちゃいけないことがあるの』
みんなの視線が私に集まる
『ごめんね?逃げて。でもね嫌いだからじゃないの。前に私が言ったこと覚えてる?
理由が言えないって言ったんだけどね?
それを話すよ…』
「チッ…うぜぇ。それは後で聞く。それより今はお前を堪能させろ。」
『えっ…あの…』
決心したのにまさかの事態
「お前ら出てけ」
「へいへい」
「後で聞かせてねあいり」
「仁やり過ぎんなよ」
「王さまの命令ならば…」
「仁…止まんない…」
斗真、和馬、優、海斗、陽希が声をかけて出ていく
「お前はこっちだ」
抱き上げられると仁の部屋に連れていかれる
『仁…あのね』
「そろそろ黙れ…」
『…んっ…あんっ』
唇を貪られ舌が口内を犯す
ピチャピチャっと厭らしい音が室内に響く
唇が離れると欲情している狼がいた
目がギラついている
思わず少しずつ下がってしまう
「逃げんなよ」
『やぁめっ…』