第6章 適当に歩いていればどこかに着きます
なんで?いるの!?
裏門に向かうと門がちょうど開いていた
そして誰もいないのを確認すると飛び出した
1つ目の角を曲がるとき誰かに腕を捕まれた
「捕まえたあいりちゃん…」
『斗真…』
「見た目が変わってて気付かなかったよ」
『離して…』
「仁が見つけたって言ってよ。昨日から動きっぱなし。たまには俺にもご褒美くれない?」
『ちょっとッ!近い…』
段々迫ってくる斗真の顔
キスされる…!!
目を思いっきり閉じた
「てめぇ何してんだ?」
「残念…王さまが来ちゃった。姫を捕まえたから褒美をもらおうと思って……ね?」
「殺すぞ」
仁がすごく怒っている。恐い…。
暴れるが全く離れない腕
仁が後から痛いくらい私に抱きつく
「あいり…」
『ごめんなさい…』
「約束破りやがって。監禁決定だな」
耳元で囁かれる危険なバリトンボイス
極度の緊張に達した私は気を失った