第6章 適当に歩いていればどこかに着きます
3番なら余裕で戻れる順位だ
『良かった~!』
「見て!私ちょうど半分くらい!追試じゃない!」
『やったね』
「あいりが勉強教えてくれたお陰だわ!ありがとう!」
夏海は夜パーティーがあり、面倒くさいと言っていたがしょうがなく行くそうだ
私は運悪く日直の仕事が残っていたため帰れない
“また夏休みね!”と手を振って帰った夏海
教室はみんな帰ってしまいひとりぼっち
黙々と日誌を書く
そして出席簿やら黒板を整え帰る準備をする
ドンキーに日誌を渡し
やっと帰れる
門のところに人だかりができていた
なんだあれ?
近づいてみると
「あいり久しぶりだな。随分印象変わってて気付かなかったぜ?光に反射するとピンクに見えんだな。その髪色。」
ヤバい。そこにいたのは海斗と優だった
私は直ぐに裏門に走って向かう
「あー行っちゃったよ。ひでぇなー俺の顔見て逃げちまった」
「海斗が嫌いなんじゃない?」
「優ってたまにドSだな…」
「電話中だから黙っててください。あー、斗真?そっち行ったよ」
「…俺の扱い雑じゃない?優さん?」
海斗がひとりつぶやいた