第5章 試験に追われてる日こそ遊びたい
「お姉さんたち暇?俺たちと遊ばね?」
話しかけてきたのは下手な染め方をした明るい髪色の若い男4人‥
うん、無理…
うげって顔をしてる夏海とアイコンタクトをする
『すみません。もう帰る時間なので』
「え~いいじゃん少しだけだから。ね?」
気持ち悪い‥何が“ね?”だ
『さようなら』
来た道を戻るように方向転換して歩き出す
「ちょっと待てよ。つれないな子達だな」
「お兄さんたち上手だよ?あっちのテクニック」
耳元で囁かれ鳥肌が止まらず本当に吐き気がした
「ごめんね。お兄さんたちと遊びたい気分じゃないの。」
夏海の上目遣い涙目にナンパ野郎たちは紅くなる
「ごめんね?」
夏海のごめんねは効いたようで何とか追い払えた
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「ここどこよ?」
『スマホで調べる?』
適当に歩いていたせいで迷子になった
「あの男たちのせいよ、もう!」
『あ、この先大通りみたい』
「タクシー拾うわよ。疲れたわ」
『同感』