第5章 試験に追われてる日こそ遊びたい
タクシーを拾って乗り込んだ
『そう言えば前より黒髪の女の子多くない?』
街で印象的だったのが茶髪より黒髪が多くなったこと
『黒髪が流行とか?』
「あー、それはあんたのせいよ?」
『なんでよ?』
「“X”が探してる女が黒髪だって噂が出回って…声をかけてもらいたい、あわよくば一夜でいいから遊ばれたいって馬鹿な女たちがみんな黒髪にしたみたい」
『へー。茶髪にして良かったわ』
「あいり…」
『ん?』
「後悔してない?」
『もちろん』
「‥そう、なら何も言わないわ」
『‥‥ありがとう』
そして私の元住んでいたアパートに降ろしてもらった
昨日の内にご近所さんには挨拶済みだ