第2章 とりあえず逃げたいです
結局解放されたのは次の日のお昼…
「…もう懲りたか?」
『…もぅ…ム…リんっ…』
思い出すだけでも恥ずかしい//
散々鳴かされ喉に腰が痛い
手首には痣が出来ていた
あの鬼畜野郎めっ!
3回目くらいまでは覚えているがそれ以降の記憶が曖昧だ
『‥‥はぁ。おはよ、夏海』
「おっ、昨日最終的に捕まっちゃったんだって?また戻ったの?」
『…夏海、どうして知ってるの?』
午後から授業に出て放課後になった今
夏海は自分の机に浅く座りながら話してかけてきた
相変わらず行儀が悪い
「X関係の噂って回るの早いのよ?あいりが思っている以上に、女はイケメン集団大好きだからね?」
ね?にハートを付けて可愛くウインクする夏海
「昨日、王さまがお怒りで“X”が本気だから気を付けたほうがいいよって言おうとしたのにドンキー来ちゃうんだもん」
あのときの“そう言えば”はそれか…
『はぁ…』
ため息が出る
「それで?また復縁?どうせあいりが妬いて痴話喧嘩かぁ~くらいにしか捉えられなかったでしょ?」
『私は本気だよ…』