第2章 とりあえず逃げたいです
耳元で呟かれるバリトンボイス
「別にどういう理由で逃げたかなんて興味ねぇ。
俺の所有物が逃げたことが問題だろ?
俺をイラつかせたんだ。責任取れよ?
あいり…」
彼の一言一言に顔が熱くなる
体が疼く
『…///』
「別室でやってくれます?」
不機嫌そうな顔の優
「俺ちょっくら出てくるわ」
「俺も」
海斗に斗真は二人して黒の扉に向かう
「お熱いな~」
ニヤニヤしている和馬
「Zzz…」
マイペースに眠っている陽希
そして後ろに密着している王さま
「なぁ、お前を今すぐ食いてぇ
抱かせろよ」
有無を言わせないその低音に私は静かに堕ちた