第16章 温厚な人ほど怒ると怖い
「まぁいいや、また後でゆっくり聞かせてね」
腕をブンブン降ってパーティーに戻る美男美女夫婦
ふたりのことは好きだけどエネルギーを吸いとられた気分だ
テーブルに置いてあったオレンジジュースで喉を潤す
「あいりっ!外行くわよっ!」
『えっ?ちょっ!』
オレンジジュースを持ったまま夏海に腕を引っ張られ危うくドレスが大惨事になるところだった
そのまま引っ張られ中庭に出た
噴水や木々にイルミネーションが施され幻想的な空間
『‥綺麗っ!』
「そうね」
二人で白色のベンチに座る
『ふぅ‥ちょっと疲れたね?で?夏海はそんなに慌ててどうしたの?龍ちゃんは一応綾香ちゃんっていう奥さんがいるしダメだよ?優で我慢してね?』
ニヤニヤしながら悪態をつく
「優は関係ないでしょ!もうっ!‥ってそうじゃないの!“あの”綾香さんや龍さんと知り合いなの?」
優の名前を出したら赤くなる夏海‥
今度優に怒られそうになったときご機嫌取で教えてあげよう。うん。
『お母さんとたっちゃんの知り合いだよ。よく家に遊びに来て買い物にも連れて行ってもらってたの。』
「それ本当?あいりの前だと随分違う印象ね‥」