第1章 どうしてこうなった!?
「お疲れさま~今日も疲れたわ」
『お疲れさま。で?何がそんなに疲れたの』
彼女は授業が始まってからお昼を除いてずっと寝ていた
「細かいよあいり。あんたも最後寝てたでしょ?」
『バレてたか‥‥』
「バレバレよ」
確かに私も寝ていた
まぁこれが普通科の当たり前
クラスみんなで居眠り学習
「あ、あいり!今日兄貴と会うの。」
『へぇ~大和さん?珍しいね』
大和さんというのは夏海の5つ年の離れたお兄さん
都内の有名大学に通っていて最近めっきり会ってない
顔は夏海とやっぱり同じ血なだけあってかなりの爽やかイケメン
シスコン過ぎるのがたまに傷だ
「最近インターン終わって暇らしいわ」
『インターン?なんでまた?』
大和さんは夏海の“家”を継ぐはずだ
「社会勉強とか言ってたけど」
『大和さん面白いね‥。流石夏海の兄ちゃんだわ』
「どういう意味よ。
面倒くさいけど約束だから、先帰る!
またね!」
夏海は手を振って教室を出て行った