第1章 はじまりの日
結局、結論が出ないまま、
帰宅の時間になった。
さて、どうすっかなぁ、、
我ながら悩みすぎかと思っていると、
りんなと廊下でバッタリ出会った。
「あら、進之介くん!久しぶり!
霧子ちゃんは元気?結婚式以来
会ってないから、
気になってたのよ〜」
相変わらずハイテンションのりんなに、
「あぁ、まぁ、元気、ですかね、、」
進之介はぎこちない感じで答えた。
「なによ、ケンカでもしたの?」
ズバリと言い当てられ、
隠すことができず
「なんでわかるんですか?!」と
思わず答えてしまった。
「女の勘よ。で?何があったわけ?」
「いや、朝、今日は忙しくて、
弁当食べれないから
いらないて断ったら、
ケンカになってしまって、、」
「あー、、それは、
霧子ちゃんの愛情ねー」
え?その答えにびっくりして、
顔を上げる。
「この仕事って、不規則だし、
食べ物もなかなか
まともなもん食べれないじゃない?
だから、少しでも
バランスの取れたお弁当食べて、
栄養をとってほしいんでしょうね。
霧子ちゃんは、進之介くんの身体が
心配で仕方ないんだと思うわよ。」
そんな考え方は一切頭になかった。
だが、そう考えれば霧子が怒る意味も
理解できる。
急に頭の中の霧が晴れ、
「ありがとう!りんなさん!
おかげですっきりして帰れるよ!」
進之介はりんなに別れをつげ、
一目散に自宅へと向かった。