第14章 パパと呼ばないで!?(2)
結局依頼者の母親には会えず、さくらちゃんを連れて帰ってきた
雅「さくらちゃんは?」
翔「部屋にこもったよ…」
潤「ごはんもいらないって…」
和「さすがに母親に置いていかれたとなると、かなりショックでしょうね…」
智「…俺、様子みてくる」
(父親じゃないけど)やっぱ俺が行ったほうが良いかと思ってさくらちゃんの部屋に行ってみた
<コンコン>
智「さくらちゃん、入って良いか?」
さ「・・・」
返事はなかったけど、ドアを開けて中の様子を伺うと、部屋の隅で丸くなっていた
泣いてるのか…?
智「さくらちゃん、お腹すいてないか?何か持ってこようか?」
さ「・・・いらない」
智「じゃあ何か欲しいもの…」
さ「パパ…」
この場合返事しておかねーとマズイよな…
智「ん?なんだ?」
さ「…ママはさくらの事嫌いになったのかな…だからいなくなっちゃったのかな…」
智「んな訳ねーって!きっとママは何か大事な用事があって…」
さ「さくらより大事なご用ってなあに?」
智「…それは…」
眼に涙をいっぱいためて見つめてくるさくらちゃんに対し、俺は何も言えなかった…