第14章 パパと呼ばないで!?(2)
雅「さくらちゃんより大事な用事なんてないと思うよ」
智「雅紀」
いつの間にか雅紀が部屋の入り口に立って、さくらちゃんに近づいてきた
雅「きっとさくらちゃんのママは、大事なさくらちゃんの為のご用でお出かけしてるだけなんだよ」
さ「さくらのため?」
雅「うん、きっとね。だからパパとお兄ちゃん達と一緒に待ってようね」
だからパパじゃねーってのに…
さ「…ママはさくらの事嫌いになってない?」
雅「嫌いになんかなるわけないよ!こーんなに可愛いさくらちゃんの事」
雅紀はそう言ってさくらちゃんの頭を撫でた
さ「うん…さくら、ママの事待つ」
雅「よーし、偉いぞー!さ、お腹空いたでしょ。ごはん食べにいこ」
さ「うん!」
雅紀のお陰でさくらちゃんも元気になってくれたようだ
でも、問題は今後どうするかだよな…
雅「という訳で、さくらちゃんの母親を探そう!」
やっぱり突然雅紀が叫びだした
和「何が『という訳で』なんですか?何時もながら意味不明です」
雅「さくらちゃんの為にだよ!やっぱ親子が離ればなれなんてダメだよ!俺達で探そう!」
でも、今回は俺も雅紀と同じ気持ちだ
智「俺からも頼む…何も手がかりがないから大変だと思う…だから無理強いはしない…けど出来れば協力して欲しい…」
翔「誰が協力しないって言ったの?」
智「え?」
潤「勝手に決めつけないでよ。俺達兄弟だろ」
和「天然兄弟じゃ不安要素しかありませんからね。私達がいなきゃ、おそらく迷宮入りになりますよ」
雅「…そこまで言わなくてもいいじゃん(涙)」
智「みんな…ありがとう…」
俺達はさくらちゃんのために、あのとんでもない依頼者を探す事をきめた