第118章 ひとつ屋根の下
落ち着いてから喫茶店を閉めて家に帰った
1年ぶりの自宅に翔くんは懐かしそうにしていた
リビングに入って翔くんをソファーに座らせて、俺達もその回りに腰掛けた
智「翔くん、今までどうしてたんだ?」
潤「そうだよ!無事なら何で一言連絡くれなかったの!?」
翔「…本当にごめん…心配かけるつもりはなかったんだ…」
そう言って翔くんは本当に申し訳ない顔をしていた
和「何かあったんですか?連絡できない理由が…」
翔「…実はあの後、何とか時計を外す事が出来たんだ…でもその時点で残り時間が5秒しかなくて海に飛び込んだんだけど、爆風で背中ヤられて意識無くしてたようなんだ…その時爆発音を聞いた漁師が様子を見に来た時、漂流していた俺を見つけて助けてくれたんだ」
そう言って翔くんは俺達に背中の傷痕を見せてきた
そこには火傷の跡が残っていた
智「…すぐ連絡出来なかったのは?」
翔「助け出してくれたのは小さな島の漁師だったんだ…その漁師は住んでる島の方が近いからその島に唯一ある診療所に連れていってくれたけど、俺2ヶ月くらい意識なかったんだ」
雅「そんなに!?」
翔「うん…で、意識は戻ったけど爆発に巻き込まれた影響で1週間前まで記憶がなかったんだ」
記憶が…そう言う事だったのか…
和「…翔兄さん…意識が戻ってからその1週間前までの記憶は?」
翔「…やっぱりないんだ…せっかく助けてくれたのに本当に申し訳なくて…だからこっちに戻る前にお世話になった人達の事調べてお礼してまわったら1週間かかったんだ」
…1人で大変だっただろうな…翔くん…