第118章 ひとつ屋根の下
潤「そういえば鍵の所にあったあのナンバーキーは?」
翔「足枷の時と同じだよ。4桁の数字を合わせると鍵が外れるようになってた」
和「その4桁って?」
翔「『天下分け目の合戦』」
…へ?天下分け目の合戦って?
潤「それって関ヶ原の合戦の事?」
和「じゃあもしかして数字って『1600』?」
翔「俺もそう思って入力したけど違ってた」
智「え?じゃあどうやって」
翔「時計を見たら1分切ってたから俺も結構焦ってて…もうダメ元である数字を入力したんだ。そしたら鍵が外れたんだ」
雅「なんて入れたの?」
翔「『0915』」
え?その数字って確か足枷の?
和「もしかして関ヶ原の合戦って9月15日だったんですか?」
翔「俺も初めて知ったんだ。多分あの男はそれが解ってあえて同じ数字にしたんだろうな」
潤「なるほど…同じ数字にはしないだろうと思わせたって事か」
でもそれがかえって良かったって事か…
雅「翔ちゃん…足…動かないの?」
翔「大丈夫…今はまだマヒが残ってるけど、リハビリを続けていけば以前と変わらず歩けるようになるって」
雅「本当!?良かったー…」
潤「でも翔兄さん…もうこんな無茶しないでよ?」
翔「うん…気を付ける…本当にごめん…」
そう言って翔くんは深々と頭を下げてきた
雅「もう良いよ翔ちゃん。翔ちゃんが無事に戻って来てくれただけで」
智「うん。やっぱり俺達は5人揃ってなくちゃな」
和「もう翔兄さんがいない間、潤くんは元気がないし、雅紀兄さんは…あ、普段と変わらず馬鹿やってただけでしたね」
潤「それ言うなって!」
雅「和ちゃん!こんな喜ばしい日まで酷っ!(涙)」
何時もの掛け合いに俺達は笑いあった
…うん…やっぱり大野家はこうでなくちゃな
俺達はひとつ屋根の下に住む兄弟なんだから
ーFINー