第115章 この気持ちを伝えたい
奥に通され、応接間に入るとソファーに(多分)ジイチャンとバアチャンが座っていた
ジイチャンは俺達の顔を見ると
会長「和也、よく帰って来た。待ってたぞ」
和「ご無沙汰してます。お婆さんもお元気そうで」
祖母「ありがとう、和也。智と雅紀も元気そうで良かったわ。で、そちらの二人が新しく来られた?」
翔「はい、初めまして。翔と申します」
潤「潤です。ご挨拶が遅くなりましてすみません」
祖母「初めまして、孫が増えて嬉しいわ…雅紀、そんな後ろにいないでこっちにいらっしゃいな」
翔ちゃん達が挨拶をしてる後ろで佇んでいたら、バアチャンが声を掛けてくれた
智「お前…ジイチャンに話をしに帰ったんだろうが」
…そうだけど…
会長「…話とは何だ」
雅「…あ…」
智兄の声が聞こえたらしく、ジイチャンが声を掛けてきた
翔「雅紀、こっち」
雅「あっ、ち、ちょっと…!」
すると翔ちゃんは突然俺の腕を引っ張り、ジイチャンの正面に座らされた
和「雅紀兄さん…しっかりして下さい」
潤「今を逃すと、もう話す機会がなくなるよ」
…解ってるけど…やっぱりいざとなると…
なかなか切り出せないでいると
会長「話がないなら私は書斎に行くぞ。和也、書類整理を手伝って…」
雅「ま、待ってジイチャン!ジイチャンが俺の事嫌いなのは知ってる!俺は嫌われても良いけど、母ちゃんの事は許して欲しいんだ!」
俺が叫ぶと、ジイチャンは立ち上がろうとしていたけど、動きを止めて俺を見つめてきた