第93章 もどかしい想い
~翔side~
<ドカッ!バキッ!>
痛い!止めてっ!
『オラッ!もっと脚拡げろよ!』
嫌っ!イヤだ!
『もっと腰ふれよ!男娼だろうが!』
違う!俺は男娼なんかじゃない!
『良いぜ翔…最高だっ…褒美に中に出してやる』
止めてっ!中は…イヤだーーーっ!!
「…ゃん…し…ん」
「…兄さ…」
翔「い…や…止めて…」
潤「翔兄さん!」
翔「えっ…あ…」
夢にうなされ目が覚めたら、目の前に潤と雅紀が心配そうな顔をして除き込んでいた
潤「大丈夫?翔兄さん…かなりうなされてたけど…」
翔「あ…うん…大丈夫…ごめん起こした?」
雅「大丈夫。まだそんなに遅い時間じゃないから」
そう言われて時計を見ると、12時を回ったところだった
潤「何か暖かい飲み物持ってくるから」
そう言って潤は部屋を出ていった
翔「…潤は隣だから俺の声が聞こえたのかも知れないけど、雅紀はよくわかったな」
雅「まぁ…俺は偶々かな?様子を見に来たら翔ちゃんの声が聞こえてきたから…」
…?何で様子を見になんてくるんだ?
俺がよくわからないって顔してたから雅紀は慌てて
雅「あっ!べ、別に変な意味じゃないよ!ちゃんと眠れてるかなって思ったから!ほ、ホントだよ!」
雅紀の慌てぶりが可笑しくて思わず
翔「ぷっ…アハハハ!何だよその慌てぶりは!大丈夫だよ疑ってなんか…」
雅「あ…笑った…」
翔「え?」
雅「ううん…最近翔ちゃんあまり笑わなかったから…やっと笑ってくれたなって…」
そう言って雅紀はうっすら涙ぐみながら微笑んだ