第93章 もどかしい想い
俺が入口で固まっていたら、潤がこっちに気が付いた
潤「え!?し、翔兄さんお帰り!ごめん気付かなかった!」
そりゃそうだろうな…あんな濃厚なキスしてたら…
翔「その…ごめん。何か邪魔しちゃって…」
潤「そ、そんな事ないって!買い出しありがとう」
俺は買い物してきた食材を潤に渡した
翔「…なぁ…聞いて良いか?」
潤「何?」
翔「お前らって付き合ってるの?」
和「はい」
そっか…良かった…潤だけを想ってくれる人がいて…
潤「それより翔兄さん、買い出し大丈夫だった?」
あ、それで思い出した!
翔「それが、さっき街中で見覚えのない人から声を掛けられたんだけど…もしかして大野家に来てから知り合った人じゃないかと思って…」
潤「どんな人?」
翔「えー…っと、背は俺より少し低めなんだけど、身体つきは結構ガッシリしてて格好いい人…」
そこまで説明したら突然和也が
和「もしかして『翔、今日も美人だな』って言って誘われませんでした?」
翔「あーそうそう!言ってた!」
すると2人はお互い顔を見合わせて
潤「んー…悪い人ではないんだけど…雅紀兄さんには言えないね」
…何で雅紀?
和「その前に事情を知ったら危険じゃない?智兄さんに一言言っておかないと…」
え!き、危険って何が!?
潤「あ、大丈夫だよ翔兄さんは気にしなくても。後はこっちでしておくから家で休んでて」
…と言っても、さっき言ってた事が気になって仕方ないんだけど…