第84章 智の決意
智「実は俺、昨日松兄が女性と歩いてるの見かけたんだ」
松「昨日って…いや、あれは…」
智「うん知ってる…翔くんに聞いた。あれは松兄に頼まれて翔くんが女装したんだって…」
松兄はその時少しホッとしたような顔をしていた
智「でも俺あれが翔くんだって気付かなかったから、松兄に恋人が出来たと思ってショックだったんだ…その時はまだ自分の気持ちに気付いてなかったんだけど、今朝翔くんから真実を聞かされて俺嬉しかったんだ」
松「…嬉しい?」
智「うん。あの女性は松兄の恋人じゃないって解って…で、その時気が付いたんだ。自分の気持ちに」
松「智の…気持ち…?」
そして俺は深呼吸して…
智「…俺…松兄の事好きだ…」
松「智…」
智「だから松兄のプロポーズ…俺受けるよ」
俺の気持ちを全て松兄に伝えた
松兄は立ち上がって俺の前に来て、そして俺の事を抱き締めてきた
松「智…愛してる…お前の事絶対に幸せにするから…」
智「うん…」
その時俺のスマホが鳴っていた
松「電話か?」
智「いや、LINE…って和也から?…えっと…『今日の依頼は翔兄さんが責任を持って全てやるそうなので、智兄さんは松兄とごゆっくりー』…って」
…翔くん可愛そうに…絶対和也にやらされてるぞ…
すると松兄が俺からスマホを取り上げ、そしてそのまま俺に口付けてきた
智「ふっ…んっ…」
松「…和也もそう言ってるし…俺はこのままお前が欲しい…智…」
智「え…?で、でも松兄この後仕事が…」
松「今日は大きな予約は入ってないから、俺がいなくても大丈夫…後で連絡しておくさ」
そう言って松兄は俺をソファーに押し倒した