第82章 雅紀の悲喜こもごも
和「そんな事言ったんですか?雅紀兄さん…あなた本当にデリカシーないですね」
…あれ以降翔ちゃんは何も話してくれずに、営業が終わったらさっさと帰ってしまった
雅「…俺…そんなつもりで言った訳じゃないんだけどな…」
和「だとしたら、よっぽどたちが悪いですよ!無自覚で言うなんて」
俺…考えなしに翔ちゃんの事傷付けたのかな…
雅「翔ちゃんのとこ行ってくる」
俺は翔ちゃんに謝ろうと部屋に行った
<コンコン>
雅「翔ちゃん…俺だけど入って良い?」
ノックをして声をかけたけど、翔ちゃんから返事がなかった
ーやっぱりまだ怒ってるのかな…ー
無理矢理入ってまた機嫌を損ねると嫌だから、少し時間をおいて来ようと思い離れようとしたその時
<ゴトン!>
雅「…え?」
何?今の音…結構大きかったけど…
まさか翔ちゃんに何かあったんじゃ!
俺はあわてて翔ちゃんの部屋に飛び込んだ
雅「翔ちゃん!!」
部屋に入ると翔ちゃんは上半身がベットの下にあり、足はベットにかかったままになっていた
雅「翔ちゃん!大丈夫!?」
翔ちゃんにかけよって身体を揺するとうっすら目を開けた
翔「…ん…?雅紀…?」
雅「翔ちゃん何があったの!?」
翔「…へ?何がって?」
俺の問いかけに翔ちゃんはキョトンとした顔をしていた
雅「え?だってこの格好…」
翔「…ああ…俺いつの間にか寝てた…」
…え?寝てた?
雅「…まさかこの格好で?」
すると翔ちゃんは起き上がり
翔「…一応ベットに寝てたんだけど…俺寝相が悪いから…」
…って事は寝相が悪くて落ちただけ…?