第80章 告げられた真実…そして…
雅「櫻井って…確か前に潜入捜査した時に翔ちゃんが名乗ってた…」
智「それって一体…」
翔「…俺の本名だよ…」
潤「・・・」
雅「え?ど、どういう事?翔ちゃんは確か松本…」
翔「…俺…孤児なんだ…」
智・雅「え!?」
潤「兄さんが…孤児…?」
潤はそこまでは考えていなかったのか、かなり驚いた顔をしていた
翔「潤…俺と血の繋がりはないって思ってたんじゃないのか?」
潤「…ひょっとしたら…とは思ってた…でも孤児とは…もしかしたら父さんは母さんと再婚する前に子供を連れた女性と結婚してて、何かの理由があってその女性と別れたとか…そんな事を考えてた…」
そっか…潤は俺が父さんの連れ子って言うのを信じてたんだ…
智「翔くん…孤児って、何処かの施設にいたのか?」
翔「ううん…俺が3才の時、松本家の近くにある神社に置き去りにされたんだ。寒さと空腹で泣いてる所を松本の両親が見つけてくれて、引き取ってくれたんだ」
雅「そんな…酷い…」
雅紀は俺の話を聞いて泣き出してしまった
智「…その櫻井って名前は?翔くん覚えてたの?」
翔「…これ…俺が捨てられた時、持ってた物なんだ」
そう言って絵本の最終ページを見せた
潤「さくらい…しょう…」
翔「そう…俺の名前…俺にはこれしか身元を示す物がないんだ…」
潤「もしかして、翔兄さんの子供の頃の写真がないのって…」
翔「俺が松本家に来たのが3才だからな…それ以前はないよな…潤、やっぱり写真がないの気づいてたんだな」
潤「…一度父さんに聞いた事あったんだ…何で写真がないのか…そしたら火事があって写真が燃えてしまったって…」
…父さん…潤には隠しててくれてたんだ…