第73章 忘れられぬ想い(3)
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…仕事用の電話が鳴ってる…
和「良いですよ翔兄さん。私が出ますから」
翔「…ごめん…」
和「はい、大野何でも屋です…あ…少々お待ち下さい…」
潤「何の電話?依頼?」
和「いえ…翔兄さんにです…葛城さんから…」
葛城…さん
和「…後でかけ直すと伝えましょうか?」
翔「いや…替わるよ」
俺は和也から電話を受け取った
翔「…おはようございます…お電話替わりました。翔です」
葛『ああ、おはよう翔。早速なんだけど、今日会えないか?』
翔「今日…ですか?」
葛『俺が今日は仕事が休みなんだ。だからドライブがてら、食事でもと思ったんだ』
…こんな状態で本当はいきたくないけど…
翔「…わかりました」
葛『じゃあ1時頃そっちに迎えに行くよ』
翔「はい…」
俺は了承してそのまま電話を切った
和「翔兄さん…行くんですか?」
翔「…うん…」
智「止めとけ。翔くん」
翔「え?」
突然後ろから智くんが俺達の話に入ってきた
潤「智兄さん…」
智「そんな顔したまま会えば、向こうも気にするだろ…止めた方がいい」
翔「智くん…ありがとう…俺なら大丈夫だよ」
智「…翔くん…確かに仕事に私情を持ち込むのは良くないけど、雅紀の言う通り今回の依頼はちょっと危険だ…俺から断りの電話をするよ」
智くんも俺の事心配して…
翔「大丈夫、無理はしないから…それに一度受けた依頼をこっちの都合で断ったら、クライアントに失礼だから」
智「翔くん…」
雅紀と話が出来なかった事は辛いけど、皆が心配してくれている事が心から嬉しかった…