第65章 ~番外編~追憶
翔「そうか、もう友達ができたのか…良かったな」
翔兄さんがアルバイトから帰ってきたので、兄さんの夕食を準備してだした
潤「うん、林田圭人っていうんだけど、面白いやつだよ」
翔「そっか…そう言えば今日は俺のクラス、えらい騒ぎでさ」
潤「何かあったの?」
翔「原因はお前」
潤「は?何で?」
翔「新入生でスゲーイケメンがいるって騒ぎだして。で、それが俺の弟だとわかったら、クラスの女子から質問攻めにあった」
質問攻め?
潤「何の質問?」
翔「彼女はいるのか?とか、好みのタイプは?とか…もう色々」
潤「…翔兄さん、何て答えたの?」
翔「ん?別に、彼女はいないと思うとか…あ、ごめん!まずかったか?」
潤「いや、いいよ。事実だし…」
つくる気なんてないしね
翔「なら良かった…あ、ご馳走さま」
…あれ?
潤「え?翔兄さん、もういいの?あんまり食べてないじゃない…もしかして、不味かった?」
翔「そんな事ないよ!潤、料理の腕前上がったから、旨かったよ」
潤「じゃあ、どこか具合でも悪いの?」
翔「大丈夫、大丈夫!ちょっと疲れて食欲がないだけだから」
潤「…そう?」
でも、やっぱり気になる…翔兄さん少し痩せたよな…
翔「ごめんな潤。悪いけど、俺もう寝るな」
潤「うん…」
そう言って立ち上がろうとした翔兄さんは、ふらついてテーブルの角にぶつかって倒れそうになっていた
潤「翔兄さん!大丈夫!?」
翔「大丈夫だよ。ちょっと足がもつれてぶつかっただけだから。じゃあおやすみ」
潤「…うん…おやすみ…」
俺に心配かけたくなかったのか、翔兄さんは何も言わずに部屋に入っていった