第60章 家族になろう(6)
ハル「店長何かの間違いでしょ!?何で僕じゃなくてコイツが…」
店長「間違いない。葛城様から翔をとのご所望だ」
ハル「あり得ない!直接確認してくる!!」
そう言ってハルは飛び出して行った
翔「…一体、どういう事…?」
俺は訳も解らず呆けていると店長が
店長「葛城様は今までハルだけを指名してたんだ。他の奴も相手した事あるけど、二回目はなかったな」
翔「…何故俺を?」
店長「それは直接ご本人に確認してみろ。ほら行くぞ」
そう言われ、俺は店長の後に続いた
待合室に入ると、ハルが葛城さんに詰め寄っていた
ハル「何で!?葛城さん今までずっと僕を指名しててくれたじゃない!!何で今日は僕じゃないの!?」
葛「…気が変わったんだ。これからは翔を指名する事にした…これで良いか?」
ハル「良くない!!僕は…」
店長「ハル!いい加減にしろ!!」
店長の言葉にハルは驚いて振り向いた
ハル「店長!だって…」
店長「今日はお前の指名は入ってない!もう帰ってろ!!」
ハル「…っ!!」
店長に一喝されて、言葉を詰まらせたハルはうっすらと涙を滲ませていた
そして俺の横をすり抜ける瞬間
ハル「…良い気になるなよ…翔…」
と、俺を睨みながら通りすぎていった
ー…俺は好きでやってる訳じゃないんだがな…ー
店長「葛城様、大変申し訳ありません。ハルにはキツく言っておきますので」
葛「いえ…大丈夫です」
店長「翔…お部屋へご案内を」
翔「…はい…どうぞこちらです」
俺は店長に促され、渋々案内をした