第60章 家族になろう(6)
~翔side~
翔「あっ…ああっ…ああっ!」
客「ああ…良い…良いぞ…」
客の男は腰を激しく動かして突き上げてきた
客「イクっ!」
翔「ああっ!あああっ!」
どうやら、やっとイってくれたようだ…
客のモノは俺の中からズルリと出ていき、ゴムの中には男の出したモノが溜まっていた
翔「はぁ…はぁ…」
客「ふぅ…翔、良かったよ」
翔「…どうも…」
客「今度来た時はお前を指名するからな」
そう言って客の男は帰っていき、俺はそのままシャワーを浴びに行った
…俺がこの店に連れてこられて3日…皆どうしてるかな…
翔「…ふっ…こんな俺を見たら、皆軽蔑するよな…」
…もう、あの家には帰れない…
…雅紀にも…もう会えない…
翔「…ふ…うう…雅紀…雅紀…」
…雅紀…会いたい…またあの優しい笑顔を見たい…あの腕の中に帰りたい…
もう叶わないと解っていても、俺はずっとその事ばかり思っていた
シャワーを浴びて、今日はもう終わりだろうと思い、休憩室に戻った
<カチャ>
翔「…お疲れ」
「あーやだやだ!辛気くさいのが帰って来た!」
翔「…ハル…」
ハル「『ハルさん』だろ!?僕はこの店のNo.1なんだぞ!」
こいつは俺がここに来てから、何かと俺に突っ掛かってくる…
翔「悪いけど疲れてるんだ…今日は…」
<カチャ>
店長「翔、指名が入った。直ぐに準備しろ」
翔「は!?俺はさっき…」
店長「早くしろ。相手は葛城様だ」
ハル「な!?か、葛城さんが!?」
…葛城さん…?確か初日にハルが別の客の相手をしてたから、俺が相手をした人だよな…