第60章 家族になろう(6)
智兄さんに子供達を頼み、雅紀兄さんと潤くんと一緒に警察署に来た
和「すみません、先程遺失物の件でお電話を頂きました大野と言いますが、兄の翔の荷物を受け取りに来ました」
署員「どうぞ、こちらです」
署員の人に案内してもらい中に入った
署員「こちらがそうです。確認をお願いします」
カバンの中を確認すると、財布やスマホ等が入っていた
和「中身は翔兄さんの物で間違いないようですね…現金やカードもあるようですし…」
その時、免許証と健康保険証が目に入り、名前を確認すると『櫻井翔』となっていた
ーそうか…警察はこれを見たから電話で櫻井さんと言ってきたのか…電話を取ったのが俺で良かった…ー
潤「和?どうしたんだ?」
和「え?あ、何でもありません」
いけない、いけない。潤くんが不振に思ってる
雅「潤、この服は翔ちゃんの?」
潤「…うん、間違いない。あの日翔兄さんが着ていた服だ」
雅「何で服が…?」
和「あの…このカバンと衣類は何処にあったんですか?」
署員「この近くにある公園のごみ捨て場です。近くをジョギングしていた男性が、新しいカバンと一緒に衣類があったので、もしかして盗まれた物ではないかと思って届け出たそうです」
もしかして、身元が解る物を捨てたって事か…?
だとすると…
潤「翔兄さん…何かに巻き込まれたんじゃ…」
和「…可能性はありますね…」
雅「巻き込まれたって、どういう事!?」
潤「わからない…でも、一刻も早く翔兄さんを探さないと…」
…あれ?これは…
和「潤くん、これもしかして…」
潤「あ、テープレコーダーだ。いつも仕事用に持っている…」
和「何か録音されてるみたいです!」
雅「え!?」
もしかすると、翔兄さんの行方が解るかもしれない!!