第57章 家族になろう(3)
翔「星児は父親から暴力を受けてました!虐待の事実がある以上、帰す事は出来ません!!」
岡「先方は躾の一貫で叩いた事は認めたが、虐待はしていないと言ってるらしい」
翔「躾!?あれのどこが…」
岡「翔」
岡田さんが突然、俺の言葉を遮ってきた
岡「…お前の言いたい事はわかる…だがな、お前はあの二人とは何の血縁関係もないんだ…父親が帰せと言ってる以上、お前には止める権限がないんだ」
潤「翔兄さん…」
翔「…何だよ…血縁関係って…血の繋がりってそんなに偉いのかよ!?」
和「…翔兄さん…」
翔「二人を帰したらまた同じ事だ!!それどころか、今度は輝まで被害に遭うかもしれないじゃないか!!それが解っててなんで帰さないといけないんだよ!!」
俺は興奮の余り、大声で叫んでいた
智「…岡っち、何とかなんないのか?」
岡「病院行ったか?」
和「あ、今朝虐待の事実があった事を証明できるように行って、診断書ももらいました」
岡「それがあれば児童虐待の容疑で立件出来るかもな…じゃあ俺は一度署に戻るよ」
潤「お願いします」
そう言って岡田さんは帰っていった
智「翔くん…大丈夫か?」
翔「…ごめん…大声出して…」
智「気にするな。俺達も同じ気持ちなんだから」
翔「うん…ありがとう…」
潤「でも、どういうつもり何だろう…虐待しておいて失踪届けなんて」
和「虐待がバレないためじゃないですか?」
そんな事を話してる途中で…
雅「あれ?こっちに星児来なかった?」
和「いえ?来てませんよ?」
翔「星児がどうしたんだ?」
雅「いや…輝の様子を見てくるって部屋を出たのに戻って来ないから…でも輝もいないんだ」
翔「え!?」
まさか、今の話を聞かれたのか!?