第56章 家族になろう(2)
翔「良かったら、話聞かせてくれるか?」
潤に輝の事を頼み、リビングで話を聞いていた
星「…2年前、母ちゃんが出ていってから、父ちゃんお酒を飲むようになったんだ…それで、酔うと暴れるようになって…お酒飲むの止めてって言ったら『口答えするな!』って殴られて…それから、お酒を飲むと俺の事殴るようになったんだ…」
…そんなに長い間…一人で…
星「痛いから泣きながら止めてって言うと、『うるさい!』って余計殴られるから、泣くのやめたんだけど、最近さらに酷くなって…」
和「完全にアルコール中毒ですね」
星「今までは、輝は小さいから手を挙げる事はなかったんだけど、この間父ちゃんが怖くて泣き出した輝の事も叩いたんだ…」
翔「なっ!」
あんな小さな子供まで!?
星「このままじゃ、輝も…って思って…俺…」
翔「もう良い!星児もう良いから!!」
俺は辛そうに話す星児を強く抱き締めた
星「う…うわーーーん!!」
星児は俺のシャツを掴み、大声で泣いた
翔「よく頑張ったな…星児…」
弟を守るために…こんな小さな身体で…
智「許せねーな、その親父」
雅「許せない!!どうにか出来ないの!?」
和「本来なら、児童相談所か警察に連絡するんですけど…」
雅「何かあるの?」
翔「…今の現状だと、二人とも施設に入れられるだろうな…」
和「…ですね」
星「やだ!そうなると、輝と別れ別れになっちゃう!!」
翔「大丈夫だよ。そうならないようにするから…」
星「ホント?」
翔「ああ」
そう言って、星児の頭を撫でるとやっと笑顔になった