第52章 この命に代えても…(6)
潤「あの火事の時、俺達が現場に駆けつけた時に建物の前に男が立ってて、俺達が近づいたら逃げようとしたから取り押さえたんだ。そしたらその男、翔兄さんの携帯を持ってたから、あの建物の中にいると解って火の回りが遅かった裏手に回って中に入ったんだ」
翔「…って潤お前、火災現場に入ったのか!?」
さっきは智くんの後ろにいたから気づかなかったけど、よく見ると潤も包帯を巻いていた
翔「お前も火傷…」
潤「ああ、俺は大丈夫だよ。大したことないから。ただ駆けつけた消防士さんには注意されたけどね」
和「本当に…こっちが止める間もなく建物の中に入って行きましたからね。もうどれだけ心配したか…」
その時の和也の顔は泣きそうな顔をしていた
潤「和…ごめん…気をつけるよ」
その時俺はちょっとからかうつもりで
翔「おーい、そこのお二人さん。二人の世界に入るのはいいけど、ちょっと聞いていいか?」
潤「し、翔兄さん!?」
和「…解ってるなら邪魔しないで下さいよ、翔兄さん」
潤「和!?」
翔「お?言うねぇ♪」
雅「…?何の事?」
潤一人がワタワタして、ちょっと意外だったな
智「翔くん、聞きたい事って何だ?」
…智くん…一人冷静だな…
翔「俺が捕まった時、犯人の男が雅紀を付け狙う理由を聞いたら、雅紀に思い出されると困ることがあるからと言ってたんだ…その事は何か解った?」
雅「あ、俺それ思い出したんだ」
翔「え!?雅紀思い出したのか!?」