第51章 この命に代えても…(5)
~雅紀side~
ー数時間前ー
俺が家族から離れて三日がたったけど、その間命を狙われる事はなかった
まぁ…出来るだけ人目につきにくい場所にいるようにしてるけど…
雅「…ここも空振りか…」
俺も自分なりに調べてはいるけど、あの時の取り引きしていた奴らの事はわからなかった
朝から歩き回っていたから、ちょっと休憩しようと近くにあった公園のベンチに腰掛けた
ーヤバイな…ここで狙われたら関係ない人が巻き込まれる…ー
俺はここから離れようと動きかけた時、ふと携帯を見ると着信が残っていた
雅「…翔ちゃん…」
確認すると、翔ちゃんの携帯からの着信だった
翔ちゃん…会いたい…でも、俺が側にいると巻き添えになる…これ以上翔ちゃん達を巻き込みたくない…
俺は携帯の電源を落とそうとした時、メールも届いていたのに気づき、とりあえず内容を確認し驚愕した
『お前の兄貴を預かっている。下記場所までこい。警察には知らせるな』
その文章の下には、指定場所と翔ちゃんが何処かの工場みたいな所に横たわる写真だった
雅「し、翔ちゃん!?」
そんな…翔ちゃんが…
俺は直ぐ様翔ちゃんの携帯に連絡した
雅「もしもし!?」
男『よう、やっと連絡できたな』
雅「今からそっちに行く!翔ちゃんには手を出すな!!」
俺は電話を切って指定された場所に向かった
翔ちゃん…ごめん…待ってて、直ぐに助けに行くから!!