第48章 この命に代えても…(2)
~翔side~
翔「はい、大野なんでも屋です」
『あ…あの…柿本と言いますけど…この間依頼した…』
翔「この間…?柿本様…ああ、飼い犬の散歩の…」
柿本さんの名前を聞いた雅紀は
雅「あー、大地の飼い主さん!」
智「ひょっとして、お前の命の恩人のか?」
翔「その節はありがとうございました」
本当、色んな意味でお世話になったな…
柿『い、いえ…あ…あの…それで…また雅紀さんに…大地の散歩を…お、お願いしたくて…』
…?何だこの人…やけに辿々しい話し方するけど…以前依頼してきた時は、こんな話し方してなかったよな…?
翔「…申し訳ありませんが、雅紀は諸事情により休みを頂いてますので他の者に…」
柿『そんな!こ、困ります!雅紀さんでないと…!』
翔「!?何か事情があるんですか?」
柿『いいい、いえ!た、ただ大地が雅紀さんに凄くなついていたので…』
明らかにおかしい…何かある!
柿『とと、兎に角今日の5時からお願いします!』
翔「え!?あ、ちょっと…!!」
一方的に依頼して、相手は電話をきってしまった
智「どうしたんだ?翔くん…」
翔「…柿本さんから…また雅紀に飼い犬の散歩をして欲しいって…今日の5時から…」
智「5時?もうすぐ4時になるから…あまり時間がないじゃないか…やけに急な依頼だな」
…考える余地を与えないようにか…?
雅「とりあえず、俺行ってみるよ」
翔「駄目だ!きっと何かある…危険だ!!」
雅「でも急ぎじゃないの?それに何かあるなら、様子を見に行ったほうが良いんじゃない?」
翔「…俺も行く」
雅「駄目だよ!翔ちゃんを巻き込みたくない!」
翔「ならお前も行かせない!今から断りの電話をするだけだ!」
雅「翔ちゃん…」
結局智くんも行く事になり、俺達は依頼者の元に行った