第47章 この命に代えても…(1)
翔「バカ野郎!!」
俺は帰ってさっきあった事を話すと、翔ちゃんが怒鳴り付けてきた
翔「何でそんな危ない所に行くんだ!!しかも、どう考えても怪しいじゃないか!!何かあったらどうするんだ!!」
雅「…ごめん…翔ちゃん…」
潤「翔兄さん落ち着いて…でも良かったよ、無事に帰ってこれて…」
翔「ただ運が良かっただけだ!犬がいなかったら…今頃は…」
言葉を詰まらせる翔ちゃんを見ると、涙を流していた
雅「翔…ちゃん…ごめん…本当にごめんね…」
翔「知らねぇ!もう…雅紀なんて知らねぇよ!!」
翔ちゃんは部屋に駆け込んでしまった
智「翔くんの言う通りだぞ。今回はたまたま運が良かったけど、下手すれば命がなかったんだからな」
雅「うん…気を付けるよ」
和「でも、その雅紀兄さんが見た取り引きって、何なんでしょうね」
潤「お互いにスーツケースを持っていたって事は、片方は現金ってわかるけど…」
智「とりあえず、岡っちに連絡はしておくけど、雅紀」
雅「何?」
智「お前暫く一人で出歩くな。極力自宅にいろ」
雅「うん」
…今の俺は、自分の事より翔ちゃんを泣かせてしまった事の方がショックだった…俺…本当にとんでもない事しちゃったんだな…
潤「雅紀兄さん…翔兄さんは大丈夫だから。もう暫くすれば落ち着くと思うから」
和「あーもう、雅紀兄さん!そんなウジウジする暇があったら翔兄さんの所に行って下さい!鬱陶しい!!」
う、鬱陶しいって…和ちゃん…俺一応お前の兄貴なんだけど…(涙)