第45章 和也の気持ち(7)
先輩「さて、車を磨くか…あ、そこに道具が入ってるから出して」
潤「はい」
俺は道具置き場から掃除用具をだそうと近付いた時、横の壁から冷たい空気が流れているのに気がついた
ー壁から…?何故…ー
気になってよく見てみると、壁に僅かな隙間があった
ーこの隙間…もしかして…ー
先輩「松本?どうした?」
潤「あ、すみません。何でも…」
そう言っていた時
<~~~♪>
先輩の携帯が鳴った
先輩「はい…今ですか?わかりました」
潤「何か?」
先輩「何か本館でトラブルがあったみたいなんだ…ちょっと行ってくるから、とりあえず俺が戻るまで車を磨いててくれるか?」
潤「わかりました」
そう返事すると、先輩は走って行った
俺は気になった壁に近づいて触ってみた
潤「…うーん…開くかと思ったけど、違ったか…」
俺の気のせいか…そう思ったその時
潤「ん?なんだろ、これ…」
壁の左側にまた切れ目のような隙間を見つけた
触ったらその切れ目がカコンと浮いて出てきた
潤「…これ、まるでドアノブみたいだ」
俺はそれに手をかけて横にスライドさせたら、壁が開いた
ーやっぱり隠し部屋があったんだ!!ー
その部屋に入ると中には
潤「…フェラーリ…だ…」
車体の前面が激しくへこんだフェラーリがあった
早く皆に知らせないと…
その時、背後に人の気配がして振り向くと三枝透が立っていた
透「お前…やっぱりあの時事故にあったやつだったのか…知られたからには生かしてはおけないな」
そう言って三枝透は入り口を閉めた
潤「待て…!」
俺は三枝透によって閉じ込められてしまった