第45章 和也の気持ち(7)
~潤side~
昨日、何故か三枝透の車管理を言い渡され、先輩職員と車庫の前に来ていた
…怪しまれてると思ったけど、もしかして人違いなのか?
くそっ、俺に記憶があれば解ったかも知れないのに…
先輩「君もついてないね」
潤「は?何故ですか?」
先輩「透様は大の車好きでね。他の事には無頓着なのに、車の事になると五月蝿いんだよ。ちょっとでも汚れがついてるだけで大激怒するんだ。だから皆ここに配属されるのを嫌がるんだよ」
潤「そうなんですか…」
先輩「だから透様は新人をつけるのを嫌がるのに、何で君が配属さるたのかが不思議なんだよな…」
…それってやっぱり何かあるのか…?
先輩「開けるぞ」
先輩が車庫を開けると、そこには高級車が数台並べられていた
…フェラーリが…ある?
先輩「どうした?」
潤「あ、いえ…高級車ばかりで凄いな…って」
先輩「だよなー…俺も1台くらいこんな車欲しいよなー」
潤「あの…こんなに高級車が並んでる中でフェラーリだけが何故2台もあるんですか?」
先輩「ああ、透様は特にフェラーリが好きで、好んで買われてるらしいよ」
翔兄さんが言ってたフェラーリって確か赤だったよな…
ここにあるのは赤と青…でも車種が解らないし…
そんな時先輩が…
先輩「2~3ヶ月くらい前はもう1台赤のフェラーリがあったんだけど、廃車にしたらしいんだよな」
潤「え?」
2~3ヶ月前!?事故があった時じゃないか!
潤「廃車にしたんですか?」
先輩「そ、勿体ないよな。あれ新車だったんだぜ。廃車にするくらいなら、俺らにくれてもいいのに。ま、金持ちの考える事なんて解んないけどな」
…明らかに怪しすぎるけど…