第40章 和也の気持ち(2)
~和也side~
あの後、自宅に戻って潤くんは部屋で休ませていた
<ピンポーン>
翔「はい…あ、岡田さん」
そこへ突然岡田くんが来て、翔兄さんが出迎えに行った
そうなると、当然雅紀兄さんも出向いて行った
岡「よう翔、相変わらず美人だなー。今度二人で飯食いに行こうぜ。旨い店見つけたんだ」
雅「岡田くん…旨い店なら隣にあるから一人で食べて」
翔「雅紀…」
…そういえば、以前は雅紀兄さんが翔兄さんに言い寄ってくる岡田くんから庇うのを見ていたら、モヤモヤした気分だったのに、最近は気にならなくなったな…何でだろう…
智「和也、どうした?」
和「え?あ、何でもありません」
岡「お前、そんな事言って良いのか?今日来たのは、この間の事故の件だぞ」
和「え!?」
そう…今の俺の気がかりは、潤くんの記憶回復と事故の事だった
実は、あの事故を起こした車は潤くんをはねた後、現場から立ち去っていた…所謂ひき逃げだ
翔「何か解ったんですか?」
岡「まぁな…っていうか、今朝犯人が自首してきたよ」
和「自首!?」
何故今頃になって!?
翔「…何か気になる事があるんですか?」
岡「流石にするどいな。実は自首してきた男は自営業なんだが、先月経営不振で倒産したんだ。多額の借金を残してな」
多額の借金…?
和「…でも、確か潤くんをはねた車って…」
岡「そう、高級車としても有名な『フェラーリ』。目撃者もいるし、現場近くの防犯カメラの映像にもフェラーリが走り去るのが映ってる」
雅「なんで借金ある人がフェラーリに乗ってたの?」
岡「そこが気になるんだ。どう考えてもあり得ないんだが…」
そこで岡田くんは信じられない事を言った