第37章 雅紀の恋人?(4)
雅「え、フランス?」
美咲父「ああ…昨日行ったよ。暫くは戻って来ないだろう…」
あの日から数日、美咲さんのお父さんの二階堂さんが訪ねてきた
どうやら美咲さんはフランスへ行ったらしい…
美咲父「雅紀くん、娘が本当にすまなかった…君だけでなく、隣のご兄弟の方にもひどい怪我をさせてしまって…」
そう言って二階堂さんは深く頭を下げた
雅「や、やめて下さい!俺もしょ…兄も大丈夫なんで!」
翔「雅紀の言う通りです。どうか頭をあげて下さい」
雅「あの、俺お父さんに謝らなければならない事が…」
美咲父「謝る?何を…」
雅「ご自宅に伺った時、俺お父さんに恋愛を自由にさせてあげてとか、色々言ってしまって…俺事情も知らずに勝手な事ばかり言って本当に申し訳ありませんでした」
美咲父「雅紀くん…ありがとう…君は優しいな。美咲が夢中になったのもわかるよ」
その時の二階堂さんは少し寂しそうに見えた…
美咲父「雅紀くん…私は決して君が大野グループの人間だから交際を認めた訳ではないんだ。ただ、美咲が君の事を話す時、とても幸せそうに話すんだ…ああ、この子は本当に彼の事が好きなんだなと思った…それで交際を認めようと思ったんだ」
雅「…はい…」
二階堂さんも美咲さんを思っての事だとは解っていた…俺はそれを聞いてやりきれない思いだった…
美咲父「それでは私はこれで失礼するよ。多分、会うこともないだろうが、これからもこの仕事を続けていくのなら、身体には気を付けて頑張りなさい」
雅「ありがとうございます。お父さんもお身体には気を付けて下さい。お母さんにも宜しくお伝え下さい」
美咲父「ありがとう」
そう言って二階堂さんは帰って行った