第34章 雅紀の恋人?(1)
潤「では、失礼します」
智「ちょっと待った!潤お前もここにいろ」
潤「…?別にいいけど…どうしたの?」
…何やら智くんが潤に耳打ちしだした…すると潤が慌て出して…
潤「お、俺やっぱ戻るよ」
智「何でだよ!ここにいろよ」
潤「だって、完全な修羅場みたいじゃないか!俺やだよ!」
…何かさっきから智くんと潤がコソコソ話をしているけど…
俺は見つけた資料を手に取り
翔「…二人ともさっきから何やってるの?それから潤…」
潤「え!?な、何?」
翔「今、下の店にお客さんが来たみたいだぞ」
喫茶店の入口には、今みたいに事務所に上がった時にお客さんが来てもわかるように、カメラを設置してすぐ対応できるようにしてる
潤「ほ、本当!?了解、すぐ行くよ!」
智「あ、おい潤!」
…何であんなに嬉しそうなんだ?潤…
翔「ああ、すみません。お名前は『二階堂美咲』さんで良いですか?」
美「はい」
翔「依頼の内容は…当職員の大野雅紀にあなたの恋人役をしてもらいたい…ですね?」
美「…はい…」
そう言って、彼女は顔を赤くしてうつ向いてしまった
翔「すみません…前回のご依頼の時はお断りしたため詳しく伺ってなかったのですが、何故また同じ依頼を?」
美「…実は…親にお見合いをするよう言われまして…でも私はお断りしたくて…それで両親に今お付き合いしている方がいると…」
なるほど…よくあるパターンだな…
智「でも、何で雅紀にこだわるんだ?」
美「…その…私今まで、男性の方とお付き合いした事がなくて…雅紀さんは優しくて、誰とでも気兼ねなく接していらっしゃるから…」
確かに、雅紀は誰とでもすぐ打ち解けるから、今まで男性と付き合った事がないなら、安心だろうけど…