第34章 雅紀の恋人?(1)
~翔side~
ここ数日、便利屋への依頼で大きな仕事がなかった事で俺と智くんは、喫茶店への応援が殆どになっていた
智「…何か最近、身体がダルい…」
翔「お疲れ様。ごめんね、智くん…こっちも大変なのに」
智「今便利屋の方は、そんなに忙しくないから大丈夫だよ。翔くんの方こそ、こっちの事務処理が追い付かなくて大変だろ?休んでて良いぞ」
本当に智くんは優しいよな…
翔「俺の方も大丈夫だよ。合間に少しづつやっていってるから」
<コンコン>
そんな話をしている矢先に、お客さんが来たみたい
翔「はい、どうぞ」
「あの…突然すみませんが、依頼をお願いしたくて…」
翔「…あなたは…」
依頼に来た女性を見た時、俺は少し動揺した…
「何度もすみません…やっぱり、雅紀さんに恋人の役をしていただきたくて…」
彼女は以前、雅紀に『恋人のフリをしてもらいたい』との依頼をしてきた人だった…
翔「…すみません、雅紀は今日、依頼のため外出してます(本当に)。自分でよければ詳しい話をお伺い致します」
智「…こちらにどうぞ」
「ありがとうございます」
俺は智くんが彼女を案内している間に、前回来た時の資料を探していた
智「あ、潤悪いけどコーヒーを3つ頼む」
「前回伺った時も頂きましたけど、こちらのコーヒーはとても美味しいですね」
智「ありがとうございます。本人に言っときます」
「下にある喫茶店で作っているんですよね?お食事もとても美味しいと伺いました。今度食べに行ってみたいです」
智「ああ、是非どうぞ」
…何か智くん楽しそうに話してるな…
<コンコン>
潤「失礼します。コーヒーどうぞ」
「恐れ入ります」
…どっかのお嬢様か?