第29章 偽装親子(3)
お父さんの部屋を出て、自分の部屋に戻る途中
使①「お嬢様、松本様」
潤「はい?」
突然呼び止められた
使①「応接間にお客様がおみえです」
潤「客?」
不審に思いながらも、応接間に行くと
翔「潤、香住さん」
潤「え!?し、しょ…!」
何故か翔兄さんがいた…あと、幹矢さんと新さんも…
幹「松本くん、知り合い?」
翔「ああ、すみません。松本翔といいます」
幹「松本?じゃあ…」
翔「はい、松本潤の兄です『神田総合病院』の医師で、香住さんの主治医です」
あ…なるほど
翔「香住さん、今日は定期検診だから」
潤「あ、じゃあ香住さんの部屋に…」
俺達はとりあえず部屋に戻りカギをかけた
潤「はぁー…ビックリした…」
和「本当。思わず声が出そうになりましたよ」
翔「悪い悪い。驚かすつもりはなかったんだけどな」
潤「で?どうしたの突然…」
翔「この間受けた香住さんを探す依頼なんだけど、ちょっとこの写真を見て」
そう言って見せられた写真には
潤「これ…香住さん?」
香住さんが何処かに出掛けているようだった
翔「実はこれ全くの偶然なんだけど、智くんが一月前に受けた依頼の、完成資料を作るために撮った写真なんだ」
一月前に受けた依頼って…
和「もしかして『駅の壁が淋しいから明るくなるような絵を書いて欲しい』っていう依頼ですか?」
潤「てことは、ここは駅の改札?」
翔「そう。で、写真を撮った日付と時間を確認したところ、その時間に一番近い電車が2本あったんだ」
じゃあ、そのどちらかに香住さんが…
翔「今、智くんと雅紀が調査に行ってる。わかり次第連絡があるから…で、こっちは何かあったか?」
俺達はこの屋敷に来てからの事を全て話した