第25章 母の心
和「えーっと続きいきますよ『おかあ…』あっ…」
智「どうしたんだ?和也」
和「あ、いえ…」
和也…もしかして俺に気を遣ってるのか?
俺を生んだ母ちゃんは、俺が産まれてすぐ父ちゃんと別れてその後、翔くんの父ちゃんと結婚して潤が産まれた
だから俺には母ちゃんの記憶がほとんどないから、気を遣う事なんてないのにな…
智「母ちゃんがどうしたんだ?俺も気になるから読めよ」
和「…『おかあさんはいつもげんきで、やさしいけど、おこるとこわいです。おひるは、ちかくのおみせでおしごとしているけど、ぼくががっこうからかえったらおうちにいて、いつもおやつをつくってくれます』」
そっか…母ちゃん、幸せだったのかな…
雅「ねぇ、翔ちゃんの事は書いてないの?」
和「この後は翔兄さんの事ですね『おにいちゃんはとてもあたまがよくて、まいにちしゅくだいでわからないところをおしえてくれます。とてもやさしいけど、おにいちゃんも、おこるとすごくこわいです』」
雅「翔ちゃん、キレるとこわいのって昔からなんだね」
潤「うん、凄い怖かった記憶がある…」
翔「大げさだろ」
俺は翔くんがキレた所は見てないけど、話を聞いた限り大げさって事はないんじゃないか?
和「『ぼくはおとうさんも、おかあさんも、おにいちゃんもだいすきです。これからもずっといっしょにいたいです』だそうです」
潤「…ずっと一緒に…か…」
翔「・・・」
潤の作文を読み終えた和也は
和「はい、潤くん。この作文はお母さんが大切に保管していた宝物です」
潤「うん…ありがとう」
潤はその作文受けを受けとり、大事そうにしまった