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ひとつ屋根の下【気象系BL】

第23章 本当の家族(3)


和「ヤスさん…何故あんな事を…」

ヤ「警察だろうと金融会社だろうと好きにしな!どうせお前ら、どっかの金融会社に頼まれてきたんだろ」

その言葉を聞いて、智兄さんがヤスさんに掴みかかった

智「てめえ!翔くんを殺そうとしといてよくそんな事言えるな!」

和「智兄さん!」

ヤ「うるせえ!嶋田に知られりゃどうせ命はないんだ!何処だって一緒だ!!」

嶋田って、あの金貸しか…翔兄さんにばれて居場所が知られたと思ってるんだ

和「ヤスさん…確かに私達は依頼されて長澤泰士さんを探してました。でも依頼主は嶋田じゃありません。牧野かえでさんです」

ヤ「かえでが…?」

和「はい。会ってもらえますか?」

ヤスさんは依頼主がかえでさんだと知ると、悲しそうな顔をして

ヤ「会えるわけねぇよ…俺は自分の借金をかえでに押し付けて逃げたんだ…きっと俺の事を恨んでるさ」

和「かえでさんが何を思ってあなたを探そうと思ったのかは解りませんが、今かえでさんは精神的にかなり追い込まれてます。会ってあげて下さい」

ヤ「かえでに何かあったのか?」

智「自殺未遂だよ」

ヤ「何!?」

智「借金の取り立てが昼夜問わす押し掛けてきたせいで、追い込まれて衝動的に飛び降りたんだよ」

ヤスさんは顔色を変えてうつ向いてしまった

和「かえでさんに会ってあげて下さい。さくらちゃんのためにも…」

ヤ「…さくら?」

智「かえでさんの娘だよ。父親はあんただろ?」

するとヤスさんは驚いた顔をして

ヤ「俺の…娘?かえで…子供を産んでたのか?」

和「ご存じなかったんですね。とても元気で素直な可愛い子ですよ」

智「かえでさんやさくらの為にも、父親らしく会ってやったらどうだ?」

ヤ「・・・」

ヤスさんはうなだれたまま、何も言わなかった

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