第23章 本当の家族(3)
~翔side~
潤「こんにちはー『テンペスタ』です!ケータリングをお持ちしました!」
劇団員「わーーー!!」
結局俺一人では不安だって事で、日頃から和也がお世話になっているというのを理由に(本当にお世話になってるけど)差し入れを皆で持ってきた
劇団員①「うわっ、これうまっ!」
劇団員②「知らなかったー。和くんがあの有名な喫茶店にいたなんて」
和「有名かどうかは知りませんが、お陰様で好評は頂いてますね」
劇団員③「有名よ!『イケメンばかりの喫茶店』って人気なんだから!メニューも美味しいものばかりだし」
劇団員④「でも本当にイケメン揃いよねー」
そうこう言ってる間にどんどん料理がなくなってきたぞ…?スゲー食欲だな…
翔「和也…」
和「…多分、裏にいると思います。これ持って行って下さい…くれぐれも気をつけて…」
そう言って一人分の食事を持たせてもらい、部屋を出た
裏にまわると舞台セット等が置いてあった
翔「へー…舞台裏ってこうなってるんだ…」
ヤ「…あんた誰?」
いきなり声をかけられて驚いて振り向くと、体格の良い男性が立っていた
ーあの写真の男性だー
事前に顔写真を確認していたから、この人物があの『ヤスさん』だと解った
翔「あ、すみません。俺和也の兄で翔と言います。和也が『ヤスさん』という方がいないって言ってたので探してて…」
ヤ「ああそっか!そういえば和がなんか、兄弟がやってる店から差し入れを持ってくるって言ってたな。あれ今日か!?」
翔「はい、あなたがヤスさんですか?これ、どうぞ食べて下さい」
ヤ「ありがとな。しっかし、和も美人だが兄貴もえらい美人だなー!」
翔「はぁ…ありがとう…ございます…」
・・・和也から聞いてはいたけど、本当におおらかな人なんだな…