第21章 本当の家族(1)
~雅紀side~
もう夜も遅いという事で、皆それぞれの部屋に戻ったけど、俺は翔ちゃんの部屋に来ていた
雅「ねぇ翔ちゃん、翔ちゃんはいつからさくらちゃんの父ちゃんが和の劇団にいるって思ってたの?」
翔「んー、腑に落ちないな…って思ったのは、潤が気がつかなかったって事かな?」
へ?何で潤?
翔「あいつ、昔から背後に立たれるのが嫌いで、後ろに人が来るとすぐ気がついていたんだ。劇場みたいに人が溢れるほどいたのなら気づかない事もあるけど、家からずっと着けてきたのなら、潤が気づかない筈ないって思ったから調べてみたんだ」
へーなるほど…やっぱ一緒に暮らしていた期間が長かっただけあるよな…でも…
雅「やっぱ妬けるな…」
翔「何が?」
雅「翔ちゃんしか知らない潤の事があるように、潤しか知らない翔ちゃんもあるんだろうな…って思うとね…」
すると翔ちゃんは大きな眼をさらに丸くして、そして微笑んで
翔「バカだなぁ、雅紀しか知らない俺だってあるだろ?」
雅「ん?そうだね。例えば、ベットの中の翔ちゃんとか…?」
翔「バカ…んぅ…」
俺は続く翔ちゃんの言葉を遮って口づけた
翔「…ん…あ…はぁ…」
雅「良いでしょ翔ちゃん…もう俺限界だよ。これ以上翔ちゃんに触れられないなんて拷問だよ」
翔「ふふっ、大袈裟だな雅紀は…でも、俺もお前が欲しい…」
雅「翔ちゃん…」
俺は再び翔ちゃんに口づけ、そのままベットへ押し倒した