第21章 本当の家族(1)
翔「智くん、覚えてる?連れ去られた時、社長と呼ばれていた男がさくらちゃんの父親の居場所に見当はつけてあるって言ってたんでしょ?」
智「ああ、言ってたけど…」
潤「もしかして、この劇場にいたの!?」
翔「劇場のスタッフか劇団員だろうな」
和「…でも、私の記憶にある限りでは『長澤泰士』なんて名前に心当たりはありませんが…」
翔「多分、偽名を使ってるんだろう。智くんに対して『長澤泰士か?』って確認していると言う事は、もしかして整形しているかも知れないし…」
そんな奴、どうやって見つけるんだよ!?
翔「そこで、色々調べた結果一人該当する人物がいたんだけど」
智「え!?」
翔くんは1枚の写真を出してきた
雅「和、知ってる?」
和「ヤスさんですか?確かに彼は年齢的に当てはまりますけど」
翔「名前何て言うか知ってる?」
和「確か…『大谷ヤスシ』ですね」
偽名使っているんなら関係なくないか?
翔「かえでさんに聞いたんだ。長澤は父方の姓で大谷は母方の姓らしいんだ。で、泰士の『泰』の漢字は…」
和「『ヤス』とも読みます!」
翔「そう言う事!まだ確認は取れてないけど、限りなく黒いに近いと思うよ」
・・・スゲー翔くん…
潤「どうするの?行って確認する?」
翔「そうしたいのは山々なんだけど、整形までしているって事はそう簡単にはいかないと思うんだよな…」
和「なら、私がそれとなく確認してみますよ」
雅「大丈夫か?気をつけろよ」
和「雅紀兄さんじゃあるまいし、大丈夫ですよ」
雅「和ちゃん相変わらずきつっ(涙)」
とりあえず、今後の事は和也からの情報待ちという事になった…